東日本大震災で被災し、閉鎖が続いていた東松島市の野蒜海水浴場が7月、12年振りに再開されます。県の内外から多くの海水浴客が訪れていた奥松島のビーチの復活を、待ちわびる男性がいます。

■景勝地奥松島で暮らす男性

奥松島の美しい風景が広がる東松島市。6年前からここで暮らす、観光ガイドの関口英樹さん(53)。この日は、宮戸島を巡る遊歩道の草を刈っていました。

関口英樹さん:
「気分よく歩けるようにと思って」


市の「復興まちづくり推進員」として、宮戸島や野蒜海岸など、奥松島一帯の環境整備も行なう関口さん。海水浴場の再開を心から楽しみにしています。

関口さん:
「復活すれば、またあそこに遊びに行けるとおそらくなると思う」

■震災前は県内有数のビーチ


その野蒜海水浴場は、▼東西3キロに渡って砂浜が広がる、奥松島の海岸の一角にあります。震災前の2010年は、▼およそ4万8000人が訪れた県内有数のビーチでした。
広い砂浜では、ビーチバレーボールの大会も開かれ、多くの若者が集っていました。

当時の参加者:
「インドアのバレーをやっていたので、(ボールが)風に流されて今までと違った体験でびっくりしている」


震災の被害を受け、閉鎖が続いていましたが、海抜▼7・2メートルの防潮堤を整備し、緊急時の避難場所を高台に設けるなどして、ようやく再開にこぎ着けました。

東松島市 渥美巖市長:
「被災した野蒜地区の復興の姿を発信していく必要がある」