「ワグネルは生き物のようなもの」

ワグネルの隊員はこのウクライナ戦争で、一時は5万人以上になっていたと言われている。そのうち生き残った隊員たちは今どうしているのだろうか。

ロシアのジャーナリスト アッバス・ジュマさん
「ドンバスで戦い続けたい隊員の一部は国防省と契約を締結しました。しかし、今回インタビューした指揮官や、私が連絡を取っている他のワグネルの隊員によると、そういう人は多くない。絶対的少数派だとみんなが言っています」

現在、国防省と契約していないワグネル兵の人数は1万5000人ほどだとジュマさんは明かす。しかし、潜在的な人数はそれよりもはるかに多いのだという。

ロシアのジャーナリスト アッバス・ジュマさん
「必要があれば、すぐに何万人の人を募集できないわけではありません。ただ、今人数としてはそれほど必要がないのです。私が理解している限り、資金の面から、
現在、5万か10万人の隊員を維持するのは採算が合わないのです」

そして、彼らの行き先は2か所だと指揮官が語ったといいます。

ロシアのジャーナリスト アッバス・ジュマさん
「行き先は2つあります。ベラルーシとアフリカです。私がインタビューした指揮官は、もうウクライナにはいません。恐らくアフリカに戻りました。彼がキャリアを始めたアフリカに戻ったんです。最近ではアフリカのあちこちでロシア国旗が見られるようになりました」

ジュマさんは、いずれにしてもワグネルの今後は、プリゴジン氏が握っているといいます。

ロシアのジャーナリスト アッバス・ジュマさん
「ワグネルというのは、特別な存在で生き物のようなものです。強調しますが、生き物です。頭だけが残っていても、手と足がなければ、戦うことができません。逆も然りです。今まで話した全ての隊員、指揮官にとってプリゴジンは絶対的権威です。彼がいなければ、何も動きません。ワグネルにとって、彼はそういう存在なのです」

(BS-TBS「報道1930」8月2日放送より)