9月23日に開幕するスポーツの祭典、アジア大会を盛り上げるべく、「TBSアジア大会応援団」に就任した元プロ野球選手の杉谷拳士さん。様々な競技の魅力に迫る「杉谷拳士やりスギ全力取材」第4弾は、アジア大会ならではの種目で、インド発祥のスポーツ“カバディ”。日本代表キャプテンでさいたま市の延命寺で僧侶を務める河野雅亮(30、宗教法人延命寺)選手に話を聞き、その魅力に迫った。
杉谷拳士さん:カバディってどんなスポーツなんですか?
河野貴光選手:元々はインドが起源のスポーツで、昔の狩猟をモチーフとされています。カバディは守りの人と攻撃の人の「攻守」で分かれていて、攻撃の1人が相手の陣地に入ります。(1チーム7人の選手が同時にコートに入ることが可能で)守ってる選手の誰か1人でもいいので、タッチして自分の陣地(コートの半分のライン)に帰ってくると、点数が入ります。
杉谷:ではポイント制で勝ち負けが決まるということですか?
河野:そうですね、はい。
杉谷:その攻守交代はどのくらいの回数で変わるんですか?野球で言ったら、1回表裏、2回表裏みたいな・・・
河野:守りと攻めを交代してやっていくんですけど、それを前半20分、後半20分行って、得点の多い方が勝ちです。

杉谷:カバディの選手は全員体つきがすごくいいですけど、カバディをやられる前に何か他のスポーツとかやられてたんですか?
河野:マイナースポーツですので、カバディを小さい頃からやってる方というのは少なくて、ほとんどの選手は他のスポーツから転向してきたというか・・・ラグビーやってたり、サッカー、野球、バドミントン、レスリングなどいろんなスポーツをやっている方が集まっています。
杉谷:年齢制限だったり、出場資格はあるんですか?
河野:年齢制限というものはなくて、30代後半くらいの方でもできます。
杉谷:体重とかもあるんですか?柔道で言ったら何キロ級だったり・・・
河野:体重制限は設けられていて、男子が85キロ、女子が75キロです。
杉谷:それはなんでなんですか?
河野:狭いコートの中で、何人もの選手が交錯するので体重が大きすぎると、ケガが重くなってしまう危険なスポーツです。なので体重制限を設けております。
杉谷:体育館みたいなところでやるのかなと思ったら、マットの上でやるんですね。
河野:国際ルールではテコンドーで使われるようなマットを敷いて行うのが主流です。

杉谷:カバディにとって、アジア大会はどのような大会ですか?
河野:カバディの選手が目指す最高峰の舞台がアジア大会です。
杉谷:日本代表の皆様はどのような成績ですか?
河野:2010年に杭州で行われたアジア大会で銅メダルを獲得しています。ただそれ以来、予選グループ敗退が続いてしまっているので、今大会ではその銅メダルを超える結果を目指しています。
杉谷:どこの国が強いんですか?
河野:インドは過去の記録を見ても、片手で数えられる程度しか負けていない。過去開催されたアジア大会でも、ほとんどインドが金メダルを取っているという状況です。最強と言われているのがインドで、そこに続く形でイラン、韓国、バングラデシュ、スリランカなど南アジアの国を中心に盛んに行われています。
杉谷:カバディの魅力はどんなところにあるんですか?
河野:攻撃と守り、個人スポーツとチームスポーツの良さがあります。攻撃は一人で行うので、そこは個人スポーツの良さであり、守りはチーム全員で行うので、チームスポーツの良さもあり・・・どちらも楽しめるというふうになってます。