ビッグモーターのあちこちの店舗で「除草剤をまいて街路樹を枯らした」という証言や、googleのストリートビューには除草剤とみられる容器が。社員らが追い込まれた背景に兼重宏一前副社長の厳しい視察があり「草一本あったら減点、降格も」という現役店長の証言も。樹木医の後藤瑞穂氏は「除草剤の種類によっては農薬取締法に触れる可能性もある」と話しています。
街路樹は財産、一社の都合で失うのは非常に問題
―木や植物のお医者さん、樹木医の後藤瑞穂さんにお話を伺います。街路樹伐採、枯れ問題について川崎市の調査では、ビッグモーター川崎店前のオオムラサキツツジの6本の伐採が確認されています。これに対し、ビッグモーター側は「当社で切ったということで間違いない」と回答しています。後藤さんは、「街路樹はみんなの財産である。排気ガスや粉塵を吸着し、大気の浄化をしてくれるもので、樹木の命を勝手に奪う行為は許されない」と指摘しています。後藤さんは街路樹が枯らされていたり、伐採される話を聞いてどう思われましたか。
後藤瑞穂: 私、実際、浦和美園にも見に行ったんですけれど、非常にかわいそうな状況でした。街路樹は皆さんの公共財産なんです。大気汚染の浄化や光合成をしていますので、酸素を出しています。私達の生存基盤を担う大切な樹木なんです。今はヒートアイランド現象。地球温暖化の問題とかあって気温の上昇を防ぐ役割もしています。とても重要な役割をしているのが街路樹ですが、それを1社の都合で失うっていうのは、非常に問題があると思います。