連日続く厳しい暑さは人間だけでなく、動物たちにも影響を及ぼしています。その中でも、特に大きなダメージを受けているのがウシです。石川県内灘町の牧場で、ウシの夏バテ対策を聞いてきました。
石川県内灘町湖西の夢ミルク館。建物の周りには馬やヤギ、ウサギなどが飼育されていて、太陽が照り付ける中、2日も朝から子どもたちが触れ合う姿が見られました。

牛田和希アナ
「すごく濃厚です!暑い夏に食べる牧場のソフトクリーム…モ~最高です!」
夢ミルク館で楽しめる牛乳たっぷりのミルクソフト。使われている牛乳はすぐ近くのホリ牧場で生産されたものです。
一方、先月から続く厳しい暑さで注意しなければいけないのが、ウシたちの熱中症です。
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん
「もう、かなり呼吸も早くなって、ハアハア言っているような状況。立っている牛も結構多くて、普段はみんなこの時間帯だと寝ているけど、やっぱり暑くなると立って、なるべくおなかが冷えるようにしている」

実はウシは暑さにとても弱い生き物。ウシたちは牛舎では呼吸が荒い様子が見られ、また外では日陰に身を寄せて暑さをしのいでいました。
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん
「ウシはもともと体温が高くて、おなかの中に草を発酵する胃袋を持っていて、そのため人間で36度5分、ウシだと38度5分というのが平熱になる。すぐ熱くなっちゃう生き物」

ウシは体温が高いため、気温が上がると、熱を外に逃がすことができません。この影響で、ホリ牧場ではウシたちの搾乳量が減少しているということです。
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん
「エサも食べなくなって、暑さでストレスも受けて、乳量が減ってくるというのが分かりやすく出てくる。ここ1週間、雨も降らずにずっと来ているので、急にガタガタっと1割以上、乳量は減ってきている」
ホリ牧場で飼育されるおよそ500頭のウシのうちおよそ400頭が乳牛。この1週間で、生乳の出荷量は1日当たりおよそ1トン減少しています。
ホリ牧場 管理獣医師・堀 牧人さん
「おそらくどの牧場でも同じような状況にある。エサだったり水道代だったりいろいろなものが高止まりしている中で、酪農家は牛乳を販売して生計を立てているので、その点では乳量が下がることは非常に厳しい状況」
少しでもウシたちを快適に。ホリ牧場では対策を施しています。