今回のがっちりマンデー!!×TBS NEWS DIGで取り上げるのは…「ホテルに入り込んでがっちり!ビジネス」

街中には観光客の姿がどっと戻って来た昨今。あちこちのホテルも、驚くほど満室、満室、満室の大盛況。そんなホテルに入り込んでる会社は、きっと、同じくらい儲かってるはず…というわけで調べてみると、独自の工夫でホテルに入り込む、とんでもないビジネスがありました。

泊まっているだけでは絶対に気づかない、ホテルの裏側を大公開しちゃいます!
(※以下、7月9日放送より)

どんな依頼にも対応!全国のホテルの食事を支える縁の下の力持ち!特別に潜入した営業現場で目撃したのは…?

やって来たのは、岐阜県羽島郡にある…「ジーエフシー」。

お出迎え頂いたのは、社長の西村公一さん。会社の売上げは…
西村社長:
いま大体、年商195億円。年商の4〜5割はホテルでお世話になっています。

スタッフ:
じゃあ100億円近く?

西村社長:
そうですね!

衝撃の売上げ100億円を叩き出す、ホテルに深く入り込んだビジネスとは一体なんなのでしょうか?

西村社長:
「ジーエフシー」はホテルの料理を作っています。

例えば、ホテルのバイキングでよく見かける松前漬や、デザートによく出る、3色団子。

さらに合鴨スモークや茶碗蒸しの具など…。こうした一品一品を、ホテルの料理人さんたちの代わりに作っちゃうのが「ジーエフシー」さんのお仕事!

ホテル側は、このなんとも分厚い「ジーエフシー」の専用カタログ全495ページを見て、好きな食材を通販のように注文するというシステム。あとは、冷凍などでホテルにお届け。

西村社長:
取り扱いアイテム数は4万点くらいになると思います。

「ジーエフシー」さんなら、どんな手の込んだ料理や食材でも揃うってことで、全国のホテルから引く手あまた。全47都道府県のホテル、1万軒以上が使ってるというからスゴい!

ちなみに1番の売れ筋は、ホテルの食事には欠かせない、お吸い物に入った丸まった「うずまき麩」なんだそう。

にしても、どうして全国あちこちのホテルが、みんなわざわざ「ジーエフシー」に注文するのでしょうか? そこには、ホテルのかゆい所に手が届く、「ジーエフシー」の巧みな戦略がありました。

例えば、こちらの「う!舞海老」は、オニテナガエビの頭と背腸を取り除き、開いた状態にして販売。実はこの開いてあるってのがポイントで、このスペースに色んな食材を載せやすいんです。

例えば、エビの上にウニをトッピングすれば…ホテルで出てきそうなエビ料理に変身!

味噌を載せれば和風に、トマトを添えればイタリアンにと、ホテルの色に合わせてアレンジは自由自在。

調理開発部、総料理長の佐藤武さんに話を聞きました。

佐藤さん:
完成させていない商品が、ホテル・旅館から求められている。料理長さんの色に染めていただく。

そして、ホテルの料理人にもう一つ人気なのが、こちらのもみじの形をした「人参もみじ」。

実際にこの「人参もみじ」を使って煮物を作っている、長良川沿いの老舗旅館「十八楼」さんでは…

西岡料理長:
面倒な下処理をしたものが多く、調理場としては非常に助かっています。

スタッフ:
飾り包丁が入った人参って大変なんですか?

料理長:
ものすごく時間がかかります。
さらに「ジーエフシー」の商品には、ホテルや旅館さんのための細かい工夫が。突然ですが、クイズです。

こちらの商品「牛すじ肉豆腐揚げ」には、実はホテルが喜ぶ「ある工夫」がされているんですが、その工夫とは何でしょう?
正解は…

佐藤さん:
均一にあえてさせないというのがポイントです。

そう!あえて形や大きさを不揃いにすることで、「ありもの感」がなくなり手作りの趣きに!「ジーエフシー」が作ったなんてことは微塵も思わない。細かいところまで気が利いてます!

さて、そんな「ジーエフシー」には、たくさんの食材が載ったカタログ以外にも、ホテルが喜ぶある商品が。それが、ホテルの看板商品を「ジーエフシー」が作るオーダーメイドメニューです。一体、どんな商品を作っているのでしょうか?

先ほどの「十八楼」にやって来たのは、営業部の柴田篤宏さんと野村禎乃さん。今回の依頼は「十八楼」名物、鵜飼見物で食べるお弁当の煮物を新しい食材で作りたい!というもの。早速 柴田さん、料理長に新しい食材のアイデアをプレゼン!

柴田さん:
これから夏になるので、彩りを足すために冬瓜がおすすめかなと思って持ってきました。
西岡料理長:
正直、生と比べるとどうしても冷凍は劣る部分が出るんですよね。

続いては、こちらのえごま豆腐。

料理長の心を動かすことはできるのでしょうか?
柴田さん:カットするだけなので、手間要らずで良いかな。

西岡料理長:
…もう一捻り欲しい。えごま豆腐の上に鮎味噌を絞ったら面白いかな、と。

料理長が提案したのは、えごま豆腐の上に長良川の名産品の鮎を加工した「鮎味噌」を載せるというアイデア。こうして鮎味噌とえごま豆腐の試作をすることに。
それぞれのホテルのかゆい所に手が届く、細やかで柔軟な商品開発こそが「ジーエフシー」がホテルに入り込める1番の理由だったんですね!「ジーエフシー」は、ホテルの料理で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:
スゴいね。料理長としても、全部仕上げられてるものを温めて出すだけだったら「おいおい!ちょっと待てよ!」って話ですもんね?

佐藤さん:
そうですね。ある程度仕込みをやらせて頂いて、フィニッシュ、仕上げるところは、ホテルや旅館さんの料理長さんのカラーに染めてもらいたい。

加藤さん:
何割くらい作るイメージですか?

佐藤さん:
目安は50%ですね。

加藤さん:
残り50%はホテル側の料理長に任せますよ!ってことですね。