岩手県内の秋サケの回帰数を予測するデータが31日公表され、今年度は人口ふ化放流を始めた1980年代以降最低になる可能性があることがわかりました。

これは31日に岩手県が発表したもので、今年度の秋サケの回帰数量は10万匹・298トンと予測されています。1984年に人口ふ化放流を始めて以降最低の数値で、過去最低だった2021年の413トンを大きく下回り、震災前の平均値の1パーセントにとどまる厳しい予測です。岩手県水産技術センターによりますと、回帰数の減少は沿岸の水温の上昇などが影響し、放流した稚魚が育たないことが主な原因とみられています。センターは従来より大きく育てた強い稚魚をできるだけ早い時期に放流し、稚魚の生存率を上げて回帰数の回復を図りたいとしています。