元下請けに「無償で仕事やれ」 ビッグモーター要求か

ビッグモーターの下請けで車のクリーニングなどを行っていた男性も、傲慢な経営体質があったと証言します。

ビッグモーター 元下請け業者の男性
「2時間半、3時間かかるペット毛の除去を『ただでやれ』という指示が、上層部から店長の方に流れました。会社の指示だから、もう無償に協力してもらうしか方法ないと」

男性が清掃を依頼された車の内部には、ペットの毛がぎっしりとついています。

ビッグモーター 元下請け業者の男性
「ペットの毛はブラシで掃除機を使い、かき集めながら吸い取る。シートとかに絡まってしまうと、1本1本ピンセットで毛を取っていく」

通常なら2〜3万円かかる作業をいきなり無償でやるよう要求されたという男性。さらに、事前の連絡もなく、作業費の支払いを先延ばしにされることもあったといいます。そのときのやり取りを記録した音声です。

元下請けの男性「店長、すいません4月分の請求の金額が6万9120円が入金されてないんですけど」
ビッグモーター店長「来月じゃダメですか?」
元下請けの男性「いや、それは無理です。請求書もちゃんとお送りしてるので」
ビッグモーター店長「来月じゃダメなんですか?」
元下請けの男性「ダメです、それは」

ビッグモーター 元下請け業者の男性
「金融機関、コロナの補助金(の融資)を受けて、その中でも支払いがあったり。当然入ってくるものだと思って計算しているわけですよね。年金・社会保険の支払いが数か月も遅れてしまったり」

不正の発覚以降、買取りや販売台数が半減しているというビッグモーター。男性はこうした状況のしわ寄せが今後、下請け業者に来るのではないかと懸念しています。

「全然(買取りの)車が入ってこないわけですから、仕上げる仕事自体も減りますしね。これは放っておいたら(下請けの)倒産も増える。(下請けの)相談窓口や対策本部をやらないと、大勢の方が困ってしまう」