背景に“企業風土”?「コンプライアンス意識が足りていなかった」
このような不正が疑われる事案が複数起きてきた背景に“企業風土”があげられます。
会見の中でも「経営陣に対して忖度するようないびつな企業風土」とか「コンプライアンス意識が足りていなかった」などというコメントも経営陣は話をしていました。
こういう企業風土という意味では、「会社と社長の思想を理解でき、受け入れる。そして、仕事の能力もある。会社の為に是非とも協力してください」と。ただ、「会社と社長の思想は受け入れないが仕事の能力はある。今、すぐ辞めてください」というかなり強い表現の記載も社員に毎年配られる「経営計画書」の中にはあったわけです。
そして、こういった考え方は社長の意向ですか?と質問をしたところ“自身の意向だった”と。「そんなに深い意味はないんですけど、どんなに能力があっても会社と一緒に頑張ってくれないと力を発揮できませんよね。そういう意味です」とちょっと言葉が足りなかったということを言っているんですが、かなりトップダウンというか、縦の関係はあったのではないかなと感じられます。

実際、新社長の言葉でも「あまりに強すぎるリーダーシップに頼りきっていた面も」というコメントも実際ありました。
そして、「@(アット)」と呼ばれるものがあり、これは車両修理案件1件あたりの工賃と部品粗利の合計を「アット」とビッグモーターでは呼んでいたそうなんですが、この「アット」に対するノルマ達成に向けた強い圧力があって、「アット」を上げるために不適切な行為に及んだのではないかと調査報告書では言われています。
では、この修理代金ノルマをどうやってコントロールしていたのかというところですが、「1日あたりの生産高を金額換算して(7時間)14万円。それが平均粗利…。それを勘違いした本部長が、誰も文句を言えなかったんでしょうね」という説明もありました。

こういった状況に対して、自動車生活ジャーナリストの加藤久美子さんは「兼重社長は今回の事態をよく理解していない印象。なぜ不正がおきたのか、その背景の認識がないのでは」という分析もしています。

ホラン千秋キャスター:
今回の会見、企業の対応としてはどのように評価しますか?
IT企業役員 お笑いタレント 厚切りジェイソンさん:
「何にも知りませんけど辞任します」というのはちょっとわからないですよね。何か問題があったらその問題を全部解決してからその後はどうするのかを言うべきだと思うんですけど、まだわからないんだったら会見はまだ早かったんじゃないかなと思います。こういう経路でこういう原因でこういう結果でした。それを受けて、これからはこうやりましょうみたいなことを全部言えないと会見は満足できないんじゃないかなという印象を受けました。
日比麻音子キャスター:
不正請求された人側への対応とか詳しいことは特に明らかになりませんでしたので、今後どういった対応が必要になってくると思いますか。
IT企業役員 お笑いタレント 厚切りジェイソンさん:
どこの誰が何をやって実際の損害はどのぐらいになったのか、それをちゃんと返金というかカバーできるような形をできるだけやることは何があるのかというようなところも全部考えないといけないんですよね。
ホランキャスター:
説明としてはまだまだ不十分な部分があったということですよね。