兼重社長が辞任表明 不正の認識はどこまで?
南波雅俊キャスター:
故意に車に傷をつけるなどして自動車保険の保険金を不正に請求していた問題ですが、ビッグモーターがこの問題発覚後、約1週間経って初めて会見を行いました。
ビッグモーターの兼重宏行社長は謝罪をして辞任を表明しました。そして、「不正請求の問題は組織ぐるみではなく、板金塗装部門の単独で行われたもので、他の経営陣は知らなかった」と強調しました。

外部の弁護士などによる調査チームが作った不正行為の調査報告書が上がってきたわけですが、▼ゴルフボールを靴下に入れて車体を叩く▼ドライバーで車体をひっかくなどして傷をつけて水増し請求を行っていた問題について、兼重社長は会見で、こうした事実に「耳を疑った」と話しました。
ビッグモーター 兼重宏行社長
「ゴルフボールを靴下に入れて振り回して損傷範囲を広げて水増し請求する。これはゴルフを愛する人に対する冒涜です」
「事実関係を確認中ですけど、分かり次第、(実行者に)厳正な対処をしたいと考えております」

会見の中では「全て自分の責任」と言いつつも、これらの事象については「常に社員が単独でやったものだ」ということを繰り返していたあたりは印象に残りました。さらに、板金塗装部門の単独でとお伝えしましたが、整備部門でも不正があった可能性が今指摘されています。
工場長が行っているパンクに見せかけるやり方についての動画ですが、整備部門の元責任者が「自分の責任にされると困るので撮影した」という映像も出てきています。
これについて兼重社長の指示があったのかという会見での質問に対して、「私からありえません。もう一切ありません」という答え方をしていました。