車を降りて駆け寄り「大丈夫ですか?」と声をかけるも…
事故を起こしたあと、男は車から降りて被害者の男性のもとへ駆け寄った。この時の様子について男は「(男性に)すみません。大丈夫ですか?話せますか?と声をかけたが、男性はうつ伏せで倒れたまま頭から血が出ていた。救急車を呼ぼうとしたが、携帯電話が手元になかったので、車に戻った。」と証言している。しかし、車内で男は救急車を呼ぶことも、警察に通報することもなかった。
そして、男の車は南相馬市方面へ走り出した。「なぜその場から離れたのか?」という検察官からの質問に、男は「頭の中に被害者の姿が残っていて手が震え出した。怖くなった。」と答えている。
男は事件現場から南相馬市方面に約11キロ進んだところで、警察官に発見され、停止を求められた。そして午前3時42分ごろ、酒酔い運転容疑で現行犯逮捕された。この時、男の呼気からは1リットルあたり0.65ミリグラム、基準値の4倍以上のアルコールが検出された。
被告人質問で男は、今後の運転について「お酒は今後やめたい。(免許は)社会に復帰したら取りたいが、運転は必要最低限にする。」と証言した。また、被害者や遺族に対しては「深く反省している。社会に復帰したら事故現場やお墓に献花して被害者に謝りたい。」と謝罪の言葉を口にした。