■1ミリ単位の麺の太さや出汁にこだわった家族想いのうどんとは?


そば店の閉店から17日後。お店に行ってみると・・・店の看板が「うどん」に切り替わっていました。

大森さん
「明日のオープンに向けて今仕込みをしています。良かったらどうぞ」

実は大森さん、うどん店への転身を決意してから“讃岐うどん”の本場・香川県へ修業に。そば店を閉店してからは、試行錯誤の毎日だったといいます。

大森さん
「粘りとコシ、両方出来るうどんというのをどうにか作ろうと思って」

生地をしっかり熟成させることで“コシと粘り”を両立させることができたといいます。そして、出汁もうどん用にイチから作り直しました。

そばでは、“鰹節”ベースでしたが、香川での修行中に出逢った“煮干し”ベースの出汁にしたといいます。しかし、苦労も多かったようで・・・

大森さん
「かつお節を取るみたいに高温にあげて作ってみたら、すごく濁っちゃったりとか。数か月ぐらいはずっと試行錯誤してましたね」

そんな大森さん。この日、ある人たちをお店に呼んでいました。自分の家族です。そばアレルギーだった2人の子どもたちのために、心を込めて作った新作うどん。


大森さん
「出来たよ、お待たせしました!」

果たして 2人の子どもの反応は・・・

「おいしいです!」
「100点です」


大森さん
「もう一番大きいOKですね。もう安心です。私も」

大きな自信をつけていよいよオープン当日を迎えます!

オープンしてわずか10分で満席。外でも入店待ちのお客さんたちが・・・

大森さん
「緊張して、ドキドキもしてますね。きのうまで“うどんの太さ”どうしようかなって。1ミリぐらいなんですけど、どっちが美味しいかなってずっと迷ってました」


大森さんが想いを込めて考えた“新メニュー”がこちら!
うどんの上に揚げたて、サックサックの天ぷらが6種類も。その名も「冷 家族賑わい海老天つけ(▼1430円)」。これは、6人家族である大森さん一家の賑やかさをイメージして作ったといいます。

他にも、家族の健康に気を使ったサラダたっぷり「家族想いサラダうどん(▼1230円)」や、低温調理した鴨肉を使った「冷鴨のローストステーキつけ(▼1320円)」など、バラエティーに富んだメニューを考えたといいます。

店内が満席でにぎわう中、厨房では・・・

店員
「これでもいいですか」
「これは、どこにどこに?」

大森さん
「要領がまだ分かってない。バタバタですよ。もうしょうがない」

慣れない作業にバタバタ。でも、お客さんからは大満足の声が!

お客さん
「すごいおいしかったです。麺もコシがあってもちもちで」
「美味しかったら完食しました。このスープだけでもちょっと飲みたいなって感じました。」

大森さん
「こんなに来ていただけるとは、正直思ってなくて。出汁も悩みましたから、美味しいって言って頂いて本当に嬉しいです」

そば店からうどん店に転身した「小進庵」。4代目店主が新たな一歩を踏み出しました。