「世界陸上ではとにかく44秒5を切ること。そして競り勝つことを意識してやっていきたい」

――今後はどんなタイムが目標になっていきますか。

佐藤:今回の記録では世界に通用するとは思えませんし、44秒5以内を出さなければ世界の決勝の舞台は見えてきません。まずは45秒00をなぜ出すことができたのか、もう一度自分の中で見つめ直して、その走りを昇華させます。44秒5以内、44秒前半にどう向かっていくかが、これからすごく大事になる。今回のレースを振り返っても100点をつけられない。修正点がいくつも思いつくので、それを1つ1つ潰していけば現状でも44秒5は達成できると思っています。今回のようなレースで45秒00が出たのなら、44秒5は出せます。

――8月の世界陸上も代表は確実です。世界陸上、個人としてはどういう大会にしたいと思いますか

佐藤:まずは44秒78、高野進先生の日本記録は世界陸上で必ず更新しないといけない。世界陸上もオリンピックも、準決勝でタイムが上がってきます。44秒5を切って行かないと決勝には進めないので、44秒5をとにかく切ること。そして海外の選手と競り合っても負けないこと、競り勝つことを意識してやっていきたいと思います。

――その後はアジア大会もあります。同じアジアの舞台にはなりますけれども、アジア大会に向けてはいかがですか。

佐藤:今回1つ、アジアのタイトルを取ることができたんですけど、1回だけでは意味がありません。2回、3回と続けていかなければ、ここでタイトルを取った意味がなくなってしまうと思っています。アジア大会のタイトルもしっかり取れるように、こちらも準備をしていきたいと思います。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)