マイナンバーに別人の情報が間違って紐付けられるトラブルが相次いでいることを受けて、政府の個人情報保護委員会は緊急会見を開き、デジタル庁への立入検査を開始したと発表しました。

マイナンバーをめぐっては、▼別人の健康保険証との紐付けミスが7300件以上、▼別人の銀行口座との紐付けミスが940件発生するなどトラブルが続いています。

こうしたなか、政府の個人情報保護委員会は緊急会見を開き、きょう午後からデジタル庁への立入検査を開始したと発表しました。異例の事前告知については…

個人情報保護委員会事務局 片岡秀実参事官
「隠滅できるようなものはないだろうということの判断も含めて対外公表してます。社会的影響が非常に大きいということ」

マイナンバーに対する国民の不安を払しょくするべく、問題解決にむけた調査が進められていることを公表したといいます。

一連の事案のなかでも、委員会が特に問題視しているのはマイナンバーと口座との紐づけミスです。

実際にミスが起きたのは自治体の支援窓口ですが、デジタル庁がミスを防ぐための手順の徹底やリスク管理、対策を怠っていたことを委員会は深刻に受け止めています。

立入検査の結果次第では、マイナンバー法に基づく行政指導も検討しているということです。

このほか、厚労省や総務省、地方自治体などにも必要に応じて立入検査や行政指導を検討する方針です。

立入検査に対し、河野デジタル大臣は「個人情報保護委員会の求めに応じて適切に対応してまいります」とコメントしています。