規制撤廃へ粘り強い交渉「ここからプラスに」

27の国が加盟するEU。各国で考え方も異なることから、苦労した点もあったといいます。

三好さん「EU全体の意思決定としては欧州委員会という行政機関がある。そこを説得しに行くと、加盟国を説得してほしいと言われ、加盟国を説得しに行くと欧州委員会が権限を持っているからと言われて…」

粘り強い交渉で、実現した今回の規制撤廃。

このインタビューの後、三好さんは県庁を訪ね、内堀知事に直接、報告しました。高校生のときに留学するまで、福島県内で過ごした三好さん。今回の規制撤廃に関わったのはまったくの偶然でしたが、特別な思いがありました。

三好さん「ぜひ何とかしたいという個人的な思いはありました。結果がなかなか出ないのが外交なので、これは撤廃されたら分かりやすいと言えば失礼だが、被災地の復興とか風評被害の克服に直結するのではないかと思っている」

福島県内の漁業関係者からも前向きな声が聞かれました。

いわき市の仲卸業者「日本だけではなく相手があってのことだからなかなか難しい所があったと思うが、いいことではないですか」

長年の交渉の成果が実った今回の決定。三好さんは、今後について、次のように話しました。

三好さん「もともと規制がなくても当然という状況の中での撤廃なので、マイナスをゼロにした感じだととらえている。ここからプラスにしていくためには、これからもっといろいろな取り組みが必要。やっとゼロに戻せた」