太平洋高気圧、陸地、梅雨前線の影響で、水蒸気が九州しか通れない?

今回に限らず、最近大雨になる被害が7月上旬に集中しています。記憶に新しいところでは、2022年から過去6年で3回あったわけですが…

▼2017年 九州北部豪雨 7月5日~6日

▼2018年 西日本豪雨 6月28日~7月8日
→ かなり広い日本列島の範囲で被害があり、特に岡山県の倉敷市で大きな被害が出ました。

▼2020年 九州・記録的大雨 7月4日~7日

なぜこの時期に、記録的な大雨が増えているのか。気象予報士の広瀬駿さんいわく「近年、日本周辺の海水温が上昇し、海が温まると雨雲が発達しやすく、近年の大雨に影響していると考えられる」とのことです。

図で見ると一目瞭然で、黒い影が日本列島です。南の部分にいくと、白というかピンクというか、30度以上の海水温になっています。そうなると水蒸気がたくさん発生して上空に上がり、そこで冷やされて雨雲になっていくというメカニズムです。

さらに8日、雨が降り出した午前9時の様子を見ると、太平洋高気圧が大きく西にせり出しています。そして梅雨前線がかかっていて、これがどういうことになっていくのか。

大量の水蒸気が発生しているなか、太平洋高気圧というのは、外側に向かって時計回りで風が吹きます。そして大陸もありますので、水蒸気が流れていく通り道は九州しかありません。さらに梅雨前線があるので、やはり九州を通過することになり、大雨が降りやすい状況になっています。

広瀬さんも「太平洋高気圧と陸地の影響で大量の水蒸気が九州に」と話しており、この状況が、ちょっとまだ数日続きそうだという気圧配置になっています。

ホラン千秋キャスター:
毎年毎年このように大雨になってしまうと、地元の皆さんは大変ですよね。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
そうですね。やはり、これまでの経験則がもう役に立たないところに来ていると思うんですよね。ですからハザードマップも大事ですが、最後は自分で自分の身を守る行動を皆さん取っていくしかないのかなと感じます。

ホランキャスター:
普段から、避難するときはどうすればいいのかということを改めて考えたいですね。