福岡・久留米市で土石流 住宅7棟損壊

雨は、周りの音をかき消すほどの勢いでした。
記者「久留米市新合川の国道です。交差点が水に浸かっていて車が通れなくなっています」
街の広い範囲が冠水した福岡県久留米市。人々は膝下まで水に浸かりながらおそるおそる前へ。まるで川と化した道路を進むトラック。ヘッドライトを灯した状態で動けなくなっている車も・・・運転手は、すでに避難したのか姿がありません。久留米市では、10日午前9時15分までの1時間に91.5ミリの雨を記録。観測史上最大となりました。

上空から見ると、より被害の大きさが分かります。普段は緑の田畑が広がる町は、一面、褐色の水で覆われていました。中でも大きな被害が出たのが、田主丸町竹野地区です。土砂が山肌を切り裂くように住宅地に流れ込み、家屋をなぎ倒しました。現場には多くの救助隊員の姿が見られます。
10日午前9時半ごろ土石流が発生。住宅棟が損壊しました。土石流が発生直後の映像には、激しい濁流が飲み込んでいる様子が映っています。久留米市で2人の死亡が確認されました。

復旧作業のため現地に入った自衛隊が撮影した映像には、雨はやんでいるものの辺り一帯は土砂で埋め尽くされ、ぬかるんだ道を進んでいます。救助隊員に誘導され避難する住民たち。その足下には水が勢いよく流れているのが分かります。猛烈な雨により、すさまじい勢いとなった川の流れ。のり面がみるみる削れています。田主丸地区を流れる巨瀬川が10日、避難判断水位をはるかに超え道路まで達していました。