ロシアの民間軍事会社「ワグネル」による反乱は国際社会に大きな衝撃を与えました。反乱の裏側で何が起きていたのか。これはプーチン体制の"終わりの始まり"なのか。ロシアの現状を取材しました。
「我々は“正義の行進”に打って出た」プリゴジン氏がロシア軍と対立も…わずか1日で方針転換
ウクライナへの攻撃が続く中、6月24日、世界に衝撃が走った。
激戦地で戦いを続けてきたロシアの民間軍事会社「ワグネル」を創設したプリゴジン氏がロシア軍と対立し、モスクワに向け進軍した。

プリゴジン氏のテレグラムに投稿 音声メッセージ
「ワグネルの解体が望まれていた。我々は“正義の行進”に打って出た」
ところが、わずか1日で方針転換。
占拠したロシア南部にある軍の施設からも撤退した。
プリゴジン氏はベラルーシに逃れたとされているが、反乱収束後、姿を見せていない。
反乱の裏側には、何があったのだろうか。
ワグネルの兵士とされる男性は今週、SNSに投稿された動画の中でこう語っている。

ワグネル兵士とされる男性
「私は最初から(ワグネルとロシア軍の)対立を感じていた。国防省の制度は古くて、汚職が溢れている」
男性によると2022年、ワグネルとロシア軍の合併が話し合われたが、破談になっていたという。
ワグネル兵士とされる男性
「去年の秋に“合併”の話が出た。国防省には人員がいて、ワグネルには完成された訓練制度がある。しかし国防省は我々の提案を受け入れなかった。結果、ワグネルを壊滅させることが決まった。我々の司令部はそれを受け入れなかった」
亡命後もプリゴジン氏はワグネルの今後についてロシア当局との交渉に動いているのではないかという見方もある。
ワグネル兵士とされる男性
「プーチン大統領はワグネルを『テロ組織』としたが我々は平気。兵士たちは武装解除している。今はトレーニングをしているだけ。交渉の結果を待っている」