「いまさら鉄道は必要なのか?」

井上貴博キャスター:
基本的な考え方として「鉄道と車どちらも存続させよう」という考えはありませんか?

小笠原キャスター:
それはないです。

ホラン千秋キャスター:
『何を優先したいか』ですよね。排気ガスや環境などへの影響を減らしたいのか、オーバーツーリズムを減らしたいのか、利便性を向上させたいのか、安く済ませたいのか、などなど。

「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
少なくとも観光客の方は減ってしまう可能性が高いですよね。

小笠原キャスター:
やはり家族で1人1万円って考えると、フラッと行くところではなくなってしまいますよね。

井上キャスター:
むしろ制限をある程度して、コントロールしやすいのが鉄道である。でも今、実際に電気で走るバスもあるので、そういうことを考えると、「いまさら鉄道必要なのか」っていう声もあるわけですよね。

秋元さん:
電気自動車とか、電気バスでも解決されそうな気はしてしまいますけど…

懸念点もある一方で…鉄道が“有効な手段”となる可能性も

小笠原キャスター:
いくつか懸念点が挙げられています。

富士スバルラインの4合目~5合目に「雪崩のリスクが高い場所」がある。過去には道路が壊れてしまうほどの雪崩被害もあり、冬場でも鉄道が安全に運行できるかという懸念です。

一方で、専門家からはこんな意見もあります。

山梨県富士山科学研究所 藤井敏嗣所長
富士山が噴火した場合、“登山鉄道”が観光客を避難させるための、有効な手段となる可能性も。バスで何度もピストンするよりも、輸送能力は鉄道の方が遥かに高い」

ホランキャスター:
渋滞してパニックになるよりも、災害のときにはそういったダイヤをあらかじめ組んでおいた方が、という考えもあるんですね。

井上キャスター:
確かにスイスにも、登山鉄道があって観光の目玉になる。富士山でそれをするべきなのか、1万円という値段設定は外国人観光客だとある程度来てくれるかもしれない。けれども、あとは山梨・静岡、様々なところにまたがっていますから。

秋元さん:
スイスは「カーフリー」といって、車を入れないというのもやられてますけど。鉄道は金額がかなり大きい、というのが意見が割れてるところだと思うので、何かもう少し妥協案が出てもいいのかな、と感じますね。