普段は建設会社の従業員…コロナ禍で「国産バナナ」に商機を見出す

 現在では年間3万本ものバナナを栽培する奈佐さんですが実はもう1つの顔があります。

 (奈佐貴之さん)
 「うちは建設会社もやっているんですけど、お客さんから依頼のあった見積もりをつくっています」

 普段は家族が経営する建設会社の従業員。バナナ栽培を始めたのは新型コロナウイルスがきっかけでした。建設業界にも大きな影響が及ぶ中、建設以外で「何か新しいことはできないか」と考え、疫病にも左右されにくそうな食材、そして競合が少ない国産バナナに商機を見出し、農業未経験ながらバナナ農園を営むことを決意したのです。
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 当時を振り返り、妻の理恵さんは次のように話します。

 (奈佐貴之さんの妻・理恵さん)
 「ほんまにできるんかなって。バナナは南国のイメージがあったので。珍しいことがしたいとか新しいものが好きみたいな感じやから、さすがやなって思いました」
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 その後、鹿児島のバナナ農園に出向き、バナナづくりのノウハウを一から学んだ奈佐さん。1年目は大雨による水害に遭うなどしましたが、2022年5月にようやくいまのバナナが実りました。