新潟県の燕三条地域にある工場から出た金属や布などの廃材や売り物にならない製品、いわゆる『ハネモノ』を再利用する取り組みが始まっています。

企画したのは三条市のデザイナーです。思いもよらないアイデアで捨てるしかなかったものを蘇らせる。その思いを取材しました。

グラフィックデザイナー 西村隆行さん(44)

「これとか、何か使えそうですよね」

三条市にあるステンレスなどの金属加工の工場を歩き回るのは、三条市のグラフィックデザイナー・西村隆行さん(44)。

【グラフィックデザイナー 西村隆行さん】
「これ、普通に使えそうだけどな。丸く溶接したら『傘立て』とか、そんな感じになりそう。これ、いっぱい出るんですか?」

西村さんが探しているのは、工場から出る廃材や売り物にならない製品、いわゆる『ハネモノ』です。西村さんは『ハネモノ』を活用して日用雑貨を作り出す「インダストリアル・ジャム・プロジェクト」の発起人です。

ものづくりが盛んな新潟県燕三条地域。

金属加工など製造業の事業所の数は燕市と三条市で合わせて1200余り。工場によってはプレス加工などで端材が出たり、サンプル用に多めに材料を用意したりするため、仕入れた素材のうち、1割から2割程度、使い道がないそうです。