旧優生保護法のもとで、障害などを理由に不妊手術が行われていた問題で、当時のいきさつなどを調べた国会の報告書が衆参両院の議長に提出されました。報告書ではほかの病気と偽って手術を受けさせたケースなどが確認されたとしています。

1996年まで施行された「旧優生保護法」では、病気や障害を理由に多くの人が強制的に不妊手術を受けさせられたとされています。

きょう、国会では当時のいきさつなどを調べた報告書が衆参両院の議長に提出されました。

報告書では、不妊手術は全国でおよそ2万5000件行われていたとされていて、ほかの病気の手術と偽って手術を受けさせたケースなども確認されたということです。

また、全国の自治体に残る資料を調べたところ、手術を受けた最年少は9歳で、男女あわせて2人が確認されたということです。

報告書を受け取った尾辻参院議長は、「このような事態が二度と繰り返されることのないよう、我々1人1人が重く受け止めていかなければならない」と話しました。