静岡県三島市にある日大三島高校が非正規雇用の男性教員に対して賃金の未払いがあったとして、三島労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かりました。

男性教員が加盟する労働組合「首都圏大学非常勤講師組合」によりますと、日大三島高校に務める非正規雇用の40代の男性教員は2020年4月から23年1月までの間、教材作成や生徒指導など授業時間外の業務に対して賃金が支払われていないとして、23年1月、三島労働基準監督署に申告しました。

これを受けて調査した三島労働基準監督署は、未払いの賃金があり、労働条件も不明確などとして23年3月上旬、日本大学に対して是正するよう勧告を出しました。

男性教員側は、日本大学と1コマ60分の数学の授業を週に20コマ程度担当する契約を結び、授業時間に応じた賃金が支払われていましたが、授業時間以外の残業には賃金が支払われず、是正勧告が出された後も未払いの状態が続いていて、その額は200万円を超えると訴えています。

是正勧告を受けたことについて日本大学の広報担当者は「現在の労働契約で非常勤講師への賃金は、授業実施だけでなく、授業に付随する業務の対価を含むというのが本学の考え方」としていて、「今後も適切に対応いたします」とコメントしています。