
松山市にある果物の卸売業、MIKAWAYA。ここでは、市場には出回らない規格外の河内晩柑を農家から直接仕入れ、マーマレードに加工しています。
MIKAWAYA 高橋裕一店長
「落下した河内晩柑は少し甘みは足りないんですけど、加工するには十分香りも強く美味しくできあがるので、廃棄してしまうものがもったいない。それを何とかしたいな、と」
河内晩柑は皮の苦みが強いため、マーマレードを作るには、まず1時間ほど茹でたあと水にさらし、苦みを和らげます。
MIKAWAYA 高橋裕一店長
「苦みも一緒に楽しむっていうところがマーマレードの良さだと思いますので、そこも残しつつ製品に仕上げていっています」

店長の高橋裕一さんは、食感を楽しんでもらうため、皮を少し大きめに刻むのがこだわりです。細かい改良を加えて、今の形になるまでは1年半はかかっているといいます。
マーマレード作りの最後の難関は「糖度調整」。気温や湿度に応じて何度も糖度をはかり、理想の味になるよう調整します。そして、砂糖や果汁と一緒に2時間ほど煮詰めたら完成です。

5年前から始めたこの取り組み。去年は規格外の河内晩柑を約1トン仕入れました。
MIKAWAYA 高橋裕一店長
「農家が精魂込めて作ったものが、他の形の商品に変わること自体、すごく喜んでいただけて、こちらとしてもその反応を見るのが楽しいです」