「歳出改革で徹底する」“3兆円半ば”の少子化対策財源
山本恵里伽キャスター:
岸田総理はさらに解散について問われた際にこのようにも述べました。
岸田総理
「これまで先送りされてきた困難な課題の一つ一つに答えを出していくことが使命と覚悟し、政権運営をしてきた」

小川彩佳キャスター:
その上で岸田総理は「情勢をよく見極めたい」と述べていましたけれども、星さん、今国会中の解散はあるのか、どう見ますか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
「一つ一つの課題に答えを出していく」と言うので、解散する暇がないというふうにも聞こえますが、ただ、国会の環境的には与野党が対決してきた防衛費の財源確保法案が今週中にも成立する見込みです。そうするとあまり対立するテーマがなくなるので、それこそ大義がなかなか見いだせなくなるということで、今国会中の解散の可能性は少しずつしぼんでは来てると思いますね。
山本キャスター:
一方、会見の中では少子化対策の財源について、「国民に実質的な追加負担を求めることなく進めていく」と強調しました。▼徹底した歳出改革などで公費を節約、▼国民の社会保険負担を軽減するとしています。

小川キャスター:
3兆円半ばという膨大な政策の財源になるわけですけれども、これまで以上に踏み込んだ言及というのは今回なかったですね。
星浩さん:
歳出削減って言ってるんですけども、具体的な財源については明示してませんので“先送り”と言われてもしょうがないでしょうね。特に医療とか社会保障の歳出削減ということになりますと、逆にその社会保障のレベルが下がっちゃうんじゃないかと、そういう不安さえ出てくる可能性ありますよね。
小川キャスター:
そして政策の中身に関しては様々な側面がある中で、非正規で仕事をされている池畑さんは経済面からの不安の中で、「(今回の政策は)一部の人たちだけのものになるのかな。自分が体感できるのかなと」こんなこともおっしゃってましたね。

星浩さん:
今回のパッケージを見ても、結婚している人とかお子さんのいる方に対して児童手当とかいろんなお金のバラマキがあるんですけども、いわゆる未婚・晩婚の方々、特にこの20年間、日本では小泉政権以来、非正規労働者は非常に増えているんですよね。

そうすると賃金も低いということで結婚したくてもできない、子どもを持ちたくても持てないというケースが非常に多いわけですから、そういう方々にどういう手当てをしていくかが今回のパッケージからは見えないんですよね。
やはり異次元ということであれば、この非正規問題、特にその非正規の低賃金問題に光を当てる必要があるんですけど、今回はそういうところには至らなかったと言っていいと思いますね。