今年度から高校で新たに必修科目となった『総合的な探究の時間』という授業。学習指導要領では「課題設定」「情報収集」「整理・分析」「まとめ・表現」で、この4つのプロセスを生徒たちが学ぶことができるのであれば、授業のやり方は学校側に委ねるということになっています。今回、取材班は実際に行われている“探究”の授業風景や、必修科目になる以前から“探究学習”を行ってきた高校などを取材しました。

必修科目“探究の授業”は『自分たちで課題を見つけて解決する』

 大阪府八尾市にある「大阪府立八尾高校」で行われている“探究”の授業風景。
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 (八尾高校 2年生・担任 大畠夏生先生)
 「授業中眠たいな、けど授業をちゃんと聞かないと進路に影響するな。『眠たい』これを実現すると勉強できひん。『勉強したいな』というような事を達成したら寝られへんやんか。『両方できるように考えてね』というのがこのテーマになっています」

 課題は「育児休暇をとる社員が増えて仕事が回らない」。この両方の解決策をチームで考えます。
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 解決手段は「学校」「結婚」「建築」など30種類のカードを自由に組み合わせます。
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 約15分後、考えがまとまったようです。1つ目のグループの生徒たちが使用したカードは「スマホ」「AI」「ダンス」「スポーツ」「お祭り」の5枚でした。

 (生徒の発表)
 「まず、育児休暇を取りたい人は、スマホで会社の会議とかをリモートで参加して、AIで人手不足を解消して。会社内での活気づけのために、ダンスやスポーツ、お祭りをして解消できると思います」
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 一方、2つ目のグループの生徒たちが使用したカードは「ロボット」「ダンス」「建築」「ドローン」の4枚でした。

 (生徒の発表)
 「人間の代わりにロボットに任せる。そのためにロボットが働きやすい建築や、家にいる休暇中の社員に資料を送れるドローンをつくる。また、会社で違和感がなく働きやすくするために、ダンスなどができる人間味のあるロボットを導入する」
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 『自分で課題を見つけ、自分で解決を目指す』。これが今年度必修化された“探究”の授業です。決まった教材はなく、八尾高校では「金沢工業大学」が開発したSDGsカードを利用。先生たちも手探りです。
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 (八尾高校 2年生・担任 大畠夏生先生)
 「今までやってなかったことなので、ベテランの先生からのいろんなアドバイスとかもなかったりする中で、新しいいろんな教材を探してきたりするのがすごく大変だとは思っているんですけど。けっこう生徒たちは意外と慣れている感じで楽しんでもらえているので、そういうような探究の授業をどんどんできたらいいなと思っています」