ネット通販大手のアマゾンは7日、新たな物流拠点を公開しました。来年からは、これまで通り荷物が運べなくなるかもしれない「2024年問題」などと言われていますが、政府はその問題解消の為の対策として“送料無料”の表示を見直すとしています。

東京ドーム2.5個分の広さ! “ぶつかりそうでぶつからない”運搬棚も

千葉県内に新たにできる、アマゾンの物流拠点。東京ドーム2.5個分の広さで、建設段階の様子が6月7日に初めて公開されました。

公開された施設内部には…荷物を入れる黄色い商品棚が自動で素早く動き回る様子が。
商品棚の下にあるのは、まるで“ロボット掃除機”のような見た目の運搬機。混雑していても…ぶつかりそうでぶつかりません。作業員が動き回る必要がなくなりました。

他にも、これまでダンボールで送っていた商品を大きさに合わせて紙袋で梱包する機械も導入しています

アマゾンジャパン オペレーション事業部 原祐介 統括本部長
「少しでも配送パッケージを小さくするような取り組みをすることで、配送業者が何回も運ばないといけない体積を小さくするというのは貢献できるところでは」

慢性的な人手不足に…負担となる“再配達”

アマゾンが物流拠点の効率化に力を入れるのも…背景にあるのは物流「2024年問題」です。

岸田総理(関係閣僚会議・6月2日)
「物流を持続可能なものとするためには、荷主企業、物流事業者、消費者が一体となって、我が国の物流を支えていくことが不可欠です」

2024年4月からトラックドライバーの時間外労働が規制されることで、▼2024年度に14%、 ▼2030年度には35%の輸送力不足が懸念されています

ネット販売の拡大が続く中、配達員も慢性的な人手不足となり、1人あたりの荷物の量が増えています。

特に配達員に負担となっているのが・・・荷物の“再配達”です。不在票を書くなど余計に時間がかかります。政府は現在の再配達率である▼12%程度→6%まで半減させるとしています。

対策として…
▼コンビニなどでの受け取り
▼宅配ボックスの設置
▼1回目の配達で荷物を受け取った場合、買い物に使えるポイントを付与する案
などが検討されています。