カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞した「怪物」。小学校で起きたある事件をシングルマザー・教師・子どもたちの視点から描く三部構成の物語です。是枝裕和監督に生出演で撮影秘話を語ってもらいました。

小川彩佳キャスター:
特別なゲストをお迎えしております。是枝裕和監督にお話を伺います。よろしくお願いいたします。是枝監督の最新作「怪物」はカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。さらに、6月6日の本日はお誕生日でいらっしゃるということで、おめでとうございます

是枝裕和 監督:
ありがとうございます。よろしくお願いします。

是枝監督に聞く 映画「怪物」カンヌで脚本賞

是枝裕和監督の映画「怪物」は小学校で起きたある事件を、シングルマザー・教師・子どもたちの視点から描く三部構成になっています。

「怪物」とは何なのか、それぞれの視点から問いかける作品です。

音楽は、3月に亡くなった坂本龍一さんが担当しています。

これまでは自身で脚本を手掛けることがほとんどだった是枝監督ですが、今回は「今一番リスペクトしている」と語る、脚本家の坂元裕二さんと初めてタッグを組みました。

「怪物」はカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。是枝監督は坂元さんの脚本をこう捉えていました。

是枝監督
「成長過程に起きる、誰もが感じるであろう内的な葛藤。自分の中に自分でも捉えきれない、言葉にしにくい感情を抱えてしまった時の少年たちの話だと、僕自身は捉えました」

実際に映画館で「怪物」を観た人に感想を聞きました。

「最初と最後で全然印象が変わって終わった。見せ方とかすごく面白いと思いました。最終的にみんなの当事者になった気分というか」

「お母さんの視点と先生の視点と子どもの視点で、結論は最後自分で考えるという」

「人間として分かる部分がそれぞれにあった。もちろん遠い映画の作品の中での話なんですけど、自分にも何か言われてるような気がする瞬間があって」

「難しいですね、(“怪物”が)結局何だったのかは…分からなかったですね」