「軍事偵察衛星があれば、見える状態でミサイル発射できる」
今、アメリカと韓国の間では、北朝鮮の脅威に備えて、戦略武器を朝鮮半島周辺に展開すると。定期的に潜水艦とかが朝鮮半島周辺に来るんですね。北朝鮮はそれを見たいというのが金正恩総書記の目的の一つですけれども、それ以外にも北朝鮮にとっては必要なのは、今までは、目の見えない状態で物を投げて、たくさんミサイル発射していたけれど、でも今回軍事偵察衛星があれば、見える状態で打つことになりますから。脅威は高まります。
ただ、今回の衛星の大きさが大体わかっているんですが、北朝鮮が衛星で撮った写真を公開したのですが、それが大体、地上の20mぐらいの大きさが識別できる。しかし、軍事衛星の場合は50センチ以下のものが識別できなかったら意味がない。しかも1基だけだったら、意味がなくて北朝鮮が続けてやるというのは、地球を一周するのに時間かかりますよね。だから五基ぐらい打ち上げないと駄目なので、これ1号というのはこれから打つという意味ですね。
李相哲氏:衛星であるのは間違いないです。ただ衛星を打ち上げるためには、ミサイルと同じように打ち上げなければならない。1段と2段を分離するときに落下物が発生します。
それが害を及ぼす可能性高いので、落下物に対して、破壊装置命令を出すか。万が一衛星そのものが落ちる可能性もあります。
――もう一つの注目は、金正恩総書記が娘のジュエ氏とみられる女の子を伴って準備状況を視察した。これはどういうことなんですかね。こういう場所に娘を連れて行って写真を撮らせて公開する。
小学生の娘を連れ回していいのかと思うんですけれども。よくよく観察してみると、とても北朝鮮が自慢したいものとか、場所に連れて行くんですね。
世界の注目を浴びたいという目的もあると思います。北朝鮮からすると衛星を自力で打ち上げた国は、韓国が最近、打ち上げましたけれども、7カ国しかないんです。そんな中で成功すればこれは自慢すべき。国威発揚のためにぜひ必要なものですよね。(2023年5月29日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
※31日朝の情報として、韓国聯合ニュースは「北朝鮮の発射体は落下予告地点に到達せずレーダーから消えた」と報じ、日本の政府関係者は発射が失敗だった可能性があると話しています。