イゴールさんは、禅道会の首席師範・小沢隆 さんとの縁もあって先月、来日しました。長年、空手で培った「動じない心」は、終わりの見えない戦争でも精神的な支えになったといいます。

けがのため、万全な状態ではありませんでしたが、小沢さんも見つめる中、昇段審査に臨みました。その結果は…

禅道会 小沢隆 首席師範
「ウクライナの支援をがんばってほしい。禅道会のウクライナ支部のメンバーが明るい気持ちになってほしい。海外の支部長としては最高の6段位を授与したい」

新しい黒帯が手渡されました。

中学生たち
「(イゴールさんにとって)体だけでなく、精神面も強くなれたのかな」
「将来の夢が黒帯を取って強くなることだが、イゴールさんや小沢首席師範の話を聞いて、もっと強くなりたい」

元ウクライナ兵士 イゴール・ユカリチュクさん
「ウクライナの生徒の子どもたちのことを思い出し、気持ちが明るくなった。ウクライナに起きていること、過去には日本で起きていること、このようなことがあってはならないように…というメッセージになると信じています」

広島滞在で、戦争の悲惨さや街の復興を肌で感じたイゴールさん…。避難している長野県に29日、戻りました。

― 戦闘でけがをしたイゴールさんは、ウクライナに、負傷した兵士のためのリハビリ施設を作りたいと考えています。そのための寄付金を禅道会でも募っています。