【ムタルさん】
「日本に来た時に持ってきたのは、ほんの少しの荷物だけ。かばん1つずつ。本当に大変でした。すべてウクライナに置いてきました」

明日がどうなるかも分からない状況の中で、夫婦を受け入れてくれたのが小千谷市でした。

立ちはだかった言葉の壁は、市民有志で結成した『おぢや避難民支援の会』のメンバーが中心となり、少しずつ取り払ってくれました。


慣れない避難生活の中で、2人が大切にしていたのは「講演活動」です。

ウクライナから小千谷へ避難したムタルさんとイリナさんは、ウクライナの悲惨な現状を知ってもらいたいと新潟県内の各地に足を運び、「講演活動」を通して自身の胸の内を伝えてきました。

爆撃によって住まいが壊され、呆然と立ち尽くす子ども。
そして侵攻を受け、避難を余儀なくされた人たち…。

【ムタルさん】
「ロシア軍が産院を爆撃して多くの人々が亡くなりました。建物から搬送される妊婦の姿もありました」

夫婦が語る戦地の“今”が、聞く人の心に訴えかけてきました。


【東小千谷小学校6年生】
「体験談を聞けて良かったです。どれだけつらい思いをしたか写真などを見てわかりました」