入学してしばらくは、医療的ケアを行う学校看護師2人の確保が間に合わず、晶子さんは授業中も付き添っていましたが、去年6月に看護師2人の配置が決まると、その翌月からは送り迎えだけになりました。
恵美里ちゃんは小学校でどのように過ごしているのでしょうか。
「がんばーれ。がんばーれ」この日、行われていたのは「なでしこまつり」です。遊びを通して友だちと一緒に活動する授業で、"恵美里店長"が作った金魚すくいを皆で一緒に楽しみます。
恵美里ちゃんは、「なでしこ学級」という特別支援学級に入級しましたが、こうした交流授業はもちろん、運動会や課外活動にも挑戦してきました。

湯梨浜町立羽合小学校 恵美里ちゃんの担任 森山晴美 教諭
「目が見えていないとか、耳が聞こえていないってお聞きしても、もしかしたら見えているかもしれない、もしかしたら聞いているかもしれないと思って接しています」
担任の森山晴美先生。10年以上、鳥取県内の学校で特別支援教育に取り組み、去年の春、羽合小学校に赴任しました。
恵美里ちゃんがもともと持っている力を引き出そうと、日々工夫を凝らし、感覚を刺激する授業を行っています。
例えば「梨」を恵美里ちゃんの顔に近づけると…。

恵美里ちゃんの担任 森山晴美 教諭
「あ、良いにおいがするー!この匂いは何の匂いだろう。これを何回かやってみたら確実にこの反応だったので、あ、ナシの匂いが分かってるねというのが、こうやって感じられます」
初めは反応も少なかったそうですが、最近では素材の匂いや形を感じる様子が見てとれるようになったと言います。