そして、変化があったのは恵美里ちゃんだけではありません。
湯梨浜町立羽合小学校 谷口章人 校長
「優しく接するんだよとか、こうしたらきっと喜ぶんじゃない、子どもたちが人と接するところの、色んなイマジネーションの広がりができたことが大きなことだと思います」
児童は、恵美里ちゃんとの生活の中で、自分たちには何ができるのか、自ら考える力が身についたといいます。

湯梨浜町立羽合小学校 谷口章人 校長
「恵美里さんが特別な存在ではなく、羽合小学校の児童の1人として、誰からも受け入れられている。学校全体のインクルーシブ教育の理解、こういったものにつながっていると思っています」
医療的ケア児は全国におよそ2万人いると推計され、ここ10年で2倍に増加しています。医療の進歩によって、先天的な病気を抱えて生まれる子どもたちを救える割合が高くなっているという背景もあるといいます。
恵美里ちゃんと晶子さんの一歩は、医療的ケア児の就学先の選択肢を広げました。
博愛こども発達・在宅支援クリニック 玉崎章子 院長
「他の医療的ケア児の中でも、地域の小学校に行きたいなという声は聞いております」
長年、恵美里ちゃんと向き合ってきた主治医の玉崎章子医師は、今の恵美里ちゃんの体調について、こう話します。