様々な人たちに支えられている長崎港

今月20日の長崎港。入港したのはイギリスのクルーズ客船”クイーンエリザベス”です。入港を支えるために、いろんな作業が始まります。

まず”タグボート”。最近のクルーズ船は自力で接岸することができます。なのでタグボートの力を借りなくても大丈夫ですがが、警戒のために必ず船の周りで対応します。

そして”係留ロープを捌く人たち”。船の乗組員との間で絶妙な呼吸を保ちつつ、何本もの『もやい綱』を岸壁に結んでいきます。港の熟練工といった感じです。
こうした作業というのは、入る船が違うと作業の相手となる人たちも毎回変わるので、決まった作業をある程度決まった時間でやらないと混乱も生じます。なので熟練の技が求められます。
【平】クルーズ船入港で発生する港周りでの仕事をまとめました。こんなにあるんです。

・水先案内人
・タグボート
・係留ロープ作業
・水の補給
・食品補給
・ごみ処分
・船員交替
・船用品補充
・病人ケガ人受け入れ
・船体清掃
・岸壁確保
【平】先ほど紹介した”タグボート”や”係留ロープの作業”以外に”水先案内人”。
これは港内での案内をする仕事です。
さらに”食料の補給”、船で発生した”ごみの回収と処分”、けが人や病人が発生した場合の”病院の手配”まで。
クルーズ船が入るとこれだけの仕事が発生し、長崎には港を支えるためにこうした作業を行う業者が存在しているんです。
コロナ禍でクルーズ船の入港が止まってしまった時には、客船を対象としたこれらの業務がなくなってしまい、関係業者の中には厳しい経営環境に直面したところもあるわけです。
大きな装備や経験のある社員が必要となる業務も多く、コロナ禍の負担も大きかったことが想像できます。
【住】いい港かどうか論じられるときには、地形や港の位置などが考慮されるんでしょうけど、こうした業者の力量も関係してくるわけですね。
【平】そうなんです。港は様々な人たちによって支えられているということですね。
【住】港って岸壁があって、上陸用の設備があれば成り立つわけではないんですね。人の力もとても大事なことがわかりました。
【平】ここは長崎が誇っていいところですね。