ウクライナ軍服の関係者が、会見場をくまなくチェック
―――ゼレンスキー大統領が来日したことで会見場のセキュリティはどれぐらい厳しかったんですか。
本当に厳しかったです。メディアセンターという場所が集合場所なんですが、そこに入るまでにセキュリティチェックを何度も我々経験するんです。それなのに再び会見前にはボディーチェック、飛行機に乗るような荷物検査があり、全員が同じバスに乗り同じルートで会見場へ向かいます。
会見場に着いてからも、メディアが荷物を置く場所などもかなり細かく指示があったり、ウクライナの軍服を着た関係者が、大統領の到着前に会見場でずっとイスの下とか、会場の四隅などを見てるんですね。一つの国のリーダーが動くって、もちろん大変なことなんですが、今このタイミングでゼレンスキー大統領が動く、会見に応じるというのが、どれだけリスクが高いことなのか、と感じることができました。
―――ゼレンスキー大統領のことを「緩急」と表現していましたけども、会見の中で力が入ってたところはどこになりますでしょうか。
ある記者が「電撃訪問でしたね」と質問したんですね、そうするとゼレンスキー大統領が『私は電撃とは思ってません。セキュリティ上、来ることは言えなかったんだけれども、私は招待いただいて、今回この場に来ているんです』という。
《G7の協力がそこにはあるんだ。ウクライナが伝えたいことをG7もサポートしてるんだ》と、ここを強調しているような言葉選びというのが、全体を通して彼が一番伝えたかったメッセージなのかなというふうに私は感じました。