講師を務めたのは、保健師を40年務めた中村智子(なかむらともこ)さん。


■中村智子さん
「子育て中の同僚がね中村さんうちの子がねって質問してくれたんですよ。男の子は立っておしっこをしている、私も立っておしっこがしたいって。皆さんなら3歳のお子さんにどう話しますか」

子どもから性に関する質問をされたときの対応を参加者とともに考えます。


「下にたれちゃうかな?」                          「たれちゃうかもね」                                      「トイレに命中しないかな」                            「男の子に聞くしかない」

中村さんは、答えをはぐらかさず、絵本などを使いながら質問にきちんと向き合うことが重要だと話します。

■中村智子さん
「いい質問だね良く気づいたね、なんでかな調べておくねでもいい。性に関する質問を大人が肯定していると伝えることになるんですよね」

■参加者
「どんなふうに教えたらいいかとか、プライベートゾーンを守ってあげたい気持ちから入って、この子たちとは家では少しずつ話しているので」


■参加した子どもたち
「赤ちゃんがどういうふうに生まれるとかよく聞いてる」            「こうやって生まれたんだなと思って楽しい気持ちになる」

小学校の学習指導要領では、4年生で初経や精通について5年生の理科で精子・卵子について学びますが、教科書では性器の名称や性交については触れられていません。


しかし、国際的にはユネスコなどが性交や避妊、性の多様性も盛り込んだ幅広い内容を5歳から18歳まで学び続けることを提唱していて、日本の性教育の遅れが指摘されています。

長野市川中島町でまちの保健室を開いている元養護教諭の白澤章子(しらさわあきこ)さん。

誤った性的な情報がインターネット上にあふれ、子どもが犯罪に巻き込まれるケースも増えていることから、性教育の重要性がこれまで以上に増していると感じています。


■白澤章子さん
「性教育をやったと学校だけに任せていていいのかと心配している保護者の方もいます。それでこの保健室に教えてくださいって来るお母さん方もいます」