ハリケーンが真上を通過しても停電や洪水が起きなかったアメリカの町についてです。そもそもこの町は「持続可能」をコンセプトに開発されました。「災害」に対する強さのワケとは。
太陽光パネル33万枚 全米注目の“持続可能な町”

1年中、太陽が降り注ぐアメリカ南部・フロリダ州。野鳥の生息地の湿地帯や、湖が点在する広大な敷地に開発された新しい住宅街「バブコックランチ」。
カナダから転居
「ライフスタイルが最高です。治安も良く、人々も親切。環境に優しい点も気に入っています」
ペンシルベニア州から転居
「環境が最高です。開発者の環境に対する考えがすばらしいと思います」
住民たちが口にする「環境」という言葉。実はこの街、あるコンセプトを元に開発されたのです。

記者
「バブコックランチの街づくりはここから始まりました。巨大な太陽光発電パネル。その数33万枚に上ります」
バブコックランチは「アメリカ初の太陽光発電の街」と銘打って開発されました。
バブコックランチ広報担当
「電気はバブコックランチ内にある変電所に送られます。この町で使う電気はその変電所から供給されていて、町で使わない分の電気は(電力会社を通して)周りの地域で使われています」

街には“太陽光発電の木”を設置し、電気自動車の充電ステーションを整備。多くの住民は電動式のカートを使って移動しています。
さらに、自宅の屋根に太陽光発電パネルを取り付ける人も。3年前にこの街に越してきたホールさんもその1人です。ガレージには蓄電池を設置していました。

バブコックランチ住民 ホールさん
「これがテスラの蓄電池です。今の状況はここ(スマホ)で見られます。太陽光の電気が蓄電池に送られ、そこから家で使っている電気が供給されています」
自家用車はもちろん電気自動車。さらに家の中のあらゆる電気も太陽光発電で賄っています。余った電気は電力会社に販売することもでき、ホールさんが1年間で得した金額を聞いてみると…
バブコックランチ住民 ホールさん
「(1年間で)6000ドル(約80万円)得しています」