新型コロナの5類移行を受け、介護施設でも制限を緩和する動きが出ています。
山形県天童市の介護施設を取材しました。

天童市の特別養護老人ホーム、「つるかめの縁」です。

こちらを訪れた高橋雄一さんは、15日、大切な日を迎えました。

職員「こんにちは。ご無沙汰です」
高橋雄一さん「よかったよかった マスク取らないとわかんないよな」

妻の孝代さんです。

雄一さんは、孝代さんが今年1月に施設に入ってから、これまで窓越しで面会していましたが、この日、初めてその手に触れることが出来ました。

雄一さんに許された時間は10分と限られたものでしたが、14日の「母の日」に贈れなかった赤いカーネーションを渡すことが出来ました。

娘「これ飾っておいてね」
職員「きれいだね」

高橋雄一さん「内と外でずっと窓越しだった。今日みたいに対面して手を握るとかできなかったから今日が本当の対面になるかと」

8日に新型コロナが5類に引き下げられ、施設では基本的な対策をしながらこのように面会の制限を緩和させましたが、判断するまでの苦悩もあったといいます。

つるかめ・伊藤順哉代表取締役社長「ゴールデンウイーク明けというタイミングで果たして緩和していいのか、非常に迷いましたし、会いたいという入居者たちの気持ち、声を多くの職員が聞いていて、感染対策しながら会う機会を作っていこうと」

それでも大切にしたのは、「直接会える」という喜び。

つるかめ・伊藤順哉代表取締役社長「入居者の心の健康を優先していければなと思います」

新型コロナの5類移行で高齢者施設でも着実に前に進んでいて、少しずつ、笑顔が戻ってきています。