◆「ジェンダーレス」で制服が変化


西部ガス人財戦略部・吉冨祥平さん「1番は西部ガスで働いている社員一人ひとりに働きやすさややりがいを感じてほしい。エネルギーのインフラ企業として少しでも機能的な服で働きながら省エネ貢献がしたい」

学校や企業の制服は、個性を尊重し性別にとらわれないジェンダーレスの広まりにより近年、変化しています。福岡市は市立中学校の制服について2020年度から大きく見直しました。動きやすさや寒暖、性の多様性などに合わせ、スラックス、キュロット、スカートのいずれを着るか性別に関係なく選べるようになっています。また、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを運営する「オリエンタルランド」は、今年4月から性別に関わらず従業員は希望する制服を着用できるようにしました。髪型や化粧といった身だしなみの規定も、男女別の表記を撤廃しました。


◆堅苦しい→やわらかいイメージに


佐賀市に本店がある佐賀銀行は、県外の支店を含め今年度から女性行員の制服を完全に廃止しました。先立って去年からビジネスカジュアルを導入、男女とも行員の服装を自由化していました。

女性行員「私服になったので職場の雰囲気がやわらかくなってコミュニケーションが取りやすくなったと感じる」「朝5分くらい遅く来られるようになり、ロッカーで制服に着替える時間が無くなったのは非常に助かっている」

佐賀銀行人事部・山下かれんさん「服装を通してお互いの個性を尊重し、自由な発想が生まれる職場環境を目指し廃止を決めました。(Q反響は?)制服に親しみを持っている職員、お客様からは廃止を惜しむ声もありますが、ビジネスカジュアルを歓迎している声も多数ございます。」

男性行員「銀行=制服というのを取っ払うのはいい。明るくなって良くなったなと思う」「堅苦しさから少し柔らかいイメージが持てた。他の企業の人ともこの格好で対応していますが、イメージ変わったねと言われいいと思う」

服装を自由化した大きな理由は多様な人材を確保することと、自由な発想を生む職場環境づくりです。佐賀銀行は、新しい仕組みや技術を取り入れるためIT人材の確保に力を入れ中途採用も実施しています。ただ、自由な格好に慣れた人や採用現場から「銀行は堅いイメージで圧を感じる」と相談され、ビジネスカジュアルを取り入れることにしたといいます。制服がなくなった女性行員からはこのような意見もあがりました。

行員「毎日服を選ぶのは大変」
佐賀銀行人事部・山下さん「買いそろえるのが大変だったり毎日コーディネートを考えるのに苦労しています」

男性らしさ、女性らしさといった固定的な概念を取り払うことで、働きやすい職場づくりも実現しようという動きが広がっています。