2021年8月にアフガニスタンで起こった「イスラム国」による自爆テロ。犠牲になった民間人は少なくとも170人。しかし、JNNの取材で直後に「アメリカ兵が市民に向けて銃撃していた」との証言が得られました。自爆テロの最中に何があったのか。アメリカ軍の報告書との食い違いに迫ります。(記事公開:2023/01/17)
自爆テロではない?アメリカ軍による銃撃で死亡か

ドローンによって一瞬で破壊される建物。2021年8月、アメリカ軍によるアフガン戦争最後の攻撃を捉えた映像です。
2021年9月、アメリカ軍は民間人10人が死亡する誤爆だったと謝罪しました。この誤爆をめぐって2023年1月6日、ニューヨーク・タイムズが報じたのが…
ニューヨーク・タイムズ
「アメリカ軍の分析官は民間人が死亡した可能性を攻撃後の数分以内に報告していた」
アメリカ軍が民間人の被害を攻撃直後から把握していたというのです。そして、この空爆のきっかけとなった「イスラム国」の自爆テロについてもアメリカの報告書に疑念の目が向けられています。

2021年11月のアフガニスタンのカブール国際空港で、JNNが取材したのは「イスラム国」が自爆テロを行った現場です。
須賀川拓記者(2021年11月)
「当時、本当に多くのアフガニスタンの人々がこの空港に殺到しました。アビーゲートという空港に入る数少ない入口から、なんとかして入り、国外に脱出しようと人々が集まった、まさにその場所です」


2021年8月、標的となったこの場所には首都を制圧したタリバンから逃れようと数千人もの人たちが集まっていました。そして…