市教委の元幹部らに直撃取材

 これまで「ない」とされてきた調査記録はなぜ存在していたのか?取材班は去年7月、いじめ発覚当時の教育委員会の元幹部(当時の指導課長)を直撃した。

 【去年7月のやりとり】
 ―――これ(資料)は覚えてらっしゃいます?
 「それは見たことがないですね」
 ―――見たことがない?神戸市教育委員会の内部で保管されていたんですけども、隠ぺいしていたわけではないということですか?」
 「それはないと思います。その都度に判断させているので」
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 別の元幹部は…。

 【去年7月のやりとり】
 ―――学校側が作った34ページの資料なんですが?
 「うわ、すごいね」
 ―――知らない?
 「記憶にはないかな」
 ―――当時から脈々とこれを表に出すなというようなことが内部であったんじゃないですか?
 「それはないですね」

 この取材の後、神戸市教育委員会は内部調査を行い、学校作成の記録について次のような見解を示した。

 『2010年には事務局が入手していたが、メモや備忘録の域を出るものではなく、公文書には当たらないという理解のもと、書庫などで保存されていたものと思慮される』

 調査記録は元々あったがメモや備忘録と判断し、公文書として扱っていなかったと説明した。