当初いじめを認めていた校長「なかったことに操作されてるかも」

 問題が発覚した2006年。父親は、校長と面会した際の音声を録音していた。校長はいじめがあったことを認めていたのだ。

 【2006年の音声】
 (校長)「廊下に引きずられて、何人かで」
 (父親)「足でみんなに踏まれてるとか、蹴られているような。けっこうアザはあったんですよ。お風呂一緒に入って『それどないしたんや?』って聞いたら、こけたとか」
 (校長)「本当にすごかったでしょ、いじめの回数とか。本当に私まとめながら涙が出てきました。許されへん」

 しかし、この1か月後。校長の態度が一変する。

 【2006年の音声】
 (校長)「これ僕の口から聞いたって言わんとって。ここだけの話ね、ひょっとしたらね、操作されてるかもしれん」
 (父親)「何を操作ですか?」
 (校長)「いじめがなかったってことに」
 (父親)「誰が操作してるんですか?」
 (校長)「はっきりわかりません」

 突然、「いじめはなかったことになる」と言い出したのだ。
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 父親は支援者らと共に、学校を指導していた教育委員会に「なぜ認めないのか」と何度も迫った。

 【2016年のやりとり】
 (Aさんの父親)
 「何が足らないんですか?全体像を見るって、全体像わかってるじゃないですか」
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 (神戸市教育委員会 担当者※当時)
 「その時におけるお子さんの証言だとか、そういうこと自体が当時把握できていない」