岩手県洋野町出身の元日本兵の家族で、ロシアによる軍事侵攻でウクライナから避難してきた4人のもとを17日、達増知事が訪問し、支援を続けていくことを伝えました。

 達増知事は17日午後、4人に面会するため洋野町役場大野庁舎を訪れました。

(達増知事)
「きょうは私と会う時間をつくってくれてありがとうございます。一日も早く平和と自由を取り戻すことを祈ります」

 達増知事は「県にも何でも相談して下さい」と話し、支援を続けていくことを伝えました。面会したのは洋野町出身で2005年にウクライナで生存が確認された元日本兵の故・上野石之助さんの長女・ナージャさんと長男の妻・レーナさん、それにレーナさんの双子の子どもです。
 ロシアの軍事侵攻によりウクライナから避難することを決め、4月10日に洋野町に到着しました。
 17日は県から地熱染のショールのほか、三陸鉄道の目覚まし時計とキーホルダーが送られ、4人は嬉しそうな表情を見せて日本語で「ありがとう」と感謝の言葉を述べました。

(ザイチュック・ナージャさん)
「ここにいることが幸せで、自分の国が戦争をしていることを忘れがちになりますが、戦争をしていると思うと悲しくなります」
(ロハチョーバ・レーナさん)
「夏が終わるまでには戦争が終わってほしいです」

 町内に滞在しておよそ1か月半が経ちますが、双子のマクシムくんとセミョンくんは4月27日から町内の認定こども園と保育所に週2日ずつ通い、6月には町内の小学校に入学する予定です。
 洋野町はホームページを通じて4人への義援金を受け付けていて、17日はこれまでに集まった60万円を贈りました。