遺族の懸念「5類移行で自宅放置死が増えるのでは」

 厚生労働省によりますと、コロナ感染後に自宅療養中に亡くなった人は第6波(2022年1月~3月)で555人、第7波(2022年7月~8月)では776人に上りました。感染者数が増加したことが要因とみられています。こうした中、国は新型コロナウイルスの位置付けを2類から5類へ引き下げることを決めましたが、遺族会では自宅放置死がさらに増えるのではないかと懸念の声が相次ぎました。

 (父親が死亡した男性)
 「当時は第1波で、発熱した当時はすべて新宿区は入院を断られたんですね。いまだにそういうことが続いていると思うので、5類になったからそれが解決できるのかなというのは非常に心配しております」

 (高田かおりさん)
 「2類相当から5類になった時に、もう本当に放置死は起こらないのか、これって放置をされる前提なのか、すごく遺族としては怖い部分があって。そこに対して自宅放置死がなかったことで終わらせてもらったら困る」

 こうした意見を国に提出するため、高田さんら遺族は街頭などでの署名活動を続けました。国に求めるのは自宅放置死の検証。その上での医療体制の改善です。

 (署名活動を行う高田かおりさん)
 「5類になって、このままだったら同じことになってしまうので、大人も子どもも含めてちゃんと医療にかかれて、いままでコロナがなかったのではなくて、また次いろいろなことが起こった時に教訓にしてくださいと」