水ぼうそうワクチンの定期接種が要因?
南波キャスター:
2014年を境に一気に増えているんですが、ここで何があったかというと、“水ぼうそうワクチンの定期接種(0~2歳対象)”が導入されたということ。これが大きな要因ではないかと、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道 院長は話しています。

伊藤院長によりますと、以前は、水ぼうそうが毎年幼い子どもたちで流行する。それによって大人もウイルスに感染する。毎年のように感染するので、追加抗体といって、ウイルスに対する抗体が、毎年のようにできていたそうです。

しかし、ワクチン接種が始まって、子どもの水ぼうそうが減少してくると、追加抗体がなくなるので、ある程度の免疫はあったとしても、ウイルスに対して弱くなっている部分がある。体の中で一度感染したウイルスが、また増えやすい状況が出てくる。そうすると若い世代でも、多少ストレスがあったり、疲れたりしてくると、体内のウイルスが再活性化しやすくなっているのではないかということです。
そして伊藤院長は、特に今の時期、気をつけた方がいいと話します。

コロナ禍でマスク生活が長引き、マスクはウイルスを体に入れにくくするとはいえ「免疫が低くなっている」。さらに寒暖差で「体調を崩しやすい状況がある」と言います。
発症する人が多い50歳以上に向けては、専用の「不活化ワクチン」があります。予防効果96.6%、持続性も9年以上。

ただ50歳未満の人たちには、このワクチンをルール上、打てない。ですから適度な運動、十分な休息、バランスの良い食事で体調管理を大事にしてほしい。