「メリットとデメリットを比較して欲しい」

ホラン千秋キャスター:
様々なことがコロナ前に戻りつつある現在なんですけど、いま何か感じることなどありますか?

若新雄純 慶応大学特任准教授:
この5類に変わる、定点観測に変えるなどという話は、急に決まったことではなくて、ずっと前から様子を見て『2類から5類に変えていきましょう』とか『観測方法も変えましょう』という話をしてきていた。
だから、このタイミングで“これまでのことがどうだったのか”をちゃんと総括するとか、これから変わることのデメリットやメリットを専門家や医師会の皆さんに、きちんとストーリー立てて『これまでどうなって、これからどうなるの』という話を丁寧にしてもらいたいです。

こういう話になると、ネット上でも“メリット推し”と“デメリット推し”で平行線の議論になるけど、やはり『政策を変えるとデメリットもあるけどメリットの方が大きそう』ということで5類移行の話もあったと思うんですよ。
ちゃんとメリット・デメリットを比較して『社会はこう変わっていきます』という話を国民に報告してほしい。僕も学びたいと思いますので。部分的な報道だけにならないといいな、と本当に思っています。

「5類」へ移行で危機感は薄れる?必要なのは“総集編”

ホランキャスター:
“現状把握”という意味では、確かに様々な説明をしていただいた方がいいな、と思うんですが、「街を歩いてる皆さんの危機感」と「医療現場の危機感」っていうところも変わってくるのかな、という気がしますが?

日比キャスター:
松本教授は、5類への移行というのは「人々の新型コロナへの意識が薄れてしまい、再び爆発的な感染の拡大が起こることを危惧している」ということで、医療現場の皆さんもこのような意識を持っていらっしゃいます。
ですから「何が良くて、何がもう少し頑張らなきゃいけないのか」。こういった検証というのは、引き続き必要になってきそうですね。

若新 慶応大学特任准教授:
もう(新型コロナの)最初の話を忘れつつあるんですけど、最初からダイジェストをちゃんとやって、そしてこういう政策というのを示してほしい。
テレビだって1話、2話再放送して最終回に向かうじゃないですか。そういうのをやってほしい。“総集編”をやらないと駄目だと思いますけどね。