陸上の「第57回織田幹雄記念国際陸上競技大会」(広島・エディオンスタジアム広島)の前日会見が28日に行われた。女子100mハードルの日本記録保持者・福部真子(27、日本建設工業)が会見に出席し、意気込みを語った。

福部は今オフに週4でフィジカルトレーニングを取り入れるなどし、筋肉量も2.4キロ、体重も4キロ増え、「筋肉がモリモリついた。今は過体重ですね」と話し、「今までの感覚の歩幅、1歩が大きくなっている。その感覚のずれを調整するのに結構、手こずってます」と苦悩していることを明らかにした。

昨年の世界陸上オレゴンで福部は当時の日本記録(12秒82)をマークしたが、準決勝で敗退。そのレースで世界新記録(T.アムサン・12秒12)を目の当たりにした。今夏行われる世界陸上ブダペストの参加標準記録をすでに突破、「その後、12秒73(日本記録)を出したけど、そのタイムを持ってしてもあの準決勝で、同じ組で走っても歯が立たない。その現実をすごく重く自分の中で受け止めて、12秒5を切ることを目指せている今を大切にしたい。ここまで這い上がれたプライドを持ちつつ、チャレンジしていけたら」と日本記録更新に意欲を見せた。

さらに昨年は拠点を地元・広島に移し、「かっこいいところは見せられないかもしれないけど頑張って楽しんで挑戦してるという姿が、誰かの活力になってくれたらいいなと思うので笑顔で走り切りたい」と笑顔を見せた。


男子100mには2021年10月に右膝を手術した山縣亮太(30、セイコー)や元日本記録保持者の桐生祥秀(27、日本生命)がエントリーしている。