「仕事をする中での選択肢がすごく増えた」
これまでは時短勤務や時差出勤などの制度を活用していた岩﨑さん。
しかし、人事部で中途採用を担当しているため、求職者とのやり取りや面接などの業務が夜の遅い時間帯に集中してしまい、時短勤務にも関わらず残業が発生することも多かったそうです。
岩﨑さん
「家族からは『時短なのにすごい残業してるね』みたいなふうに結構言われることとかもあって、自分としてはすごく仕事がやりたかったんですけど、9時から18時っていう固定した時間を働くことができるかって聞かれると、保育園のお迎えもありますし、どうしても家庭との両立ができないことにすごく歯がゆさを感じた」

8時間という労働時間を、決められた時間で連続して働くことが難しいーー
自身が感じたそんなもどかしさを上司に打ち明けたことがきっかけで、テレワークと出社を自由に組み合わせながら「中抜け」もできる、“新・ハイブリット型”の勤務制度が誕生しました。
岩﨑さん
「前までは時間の制約があったので、やれる仕事とやりたい仕事っていうのが自分の中で葛藤があって、今は1日8時間働くことができるっていうふうに変わったので、前まではできなかったけど、こういうことに着手してみたいとか、仕事をする中での選択肢がすごく増えたかなっていうふうには実感してます」
子育て中の社員だけでなく「誰でも」利用可能
この制度について特筆すべきは、育児に限らず事情を抱える「すべての人」が対象だということです。
性別を問わないことはもちろん、介護や通院などさまざまな事情で、8時間連続して働くことが難しいと感じるすべての社員が気軽に利用できるということです。
また、給与面の心配も解消されます。
厚生労働省によると、一般的に時短勤務の場合、8時間勤務が6時間になれば給料は75%になります。
一方でこの制度を利用した場合、“合計で”8時間勤務すれば「フルタイム」扱いになるため、給与が減額されることもなく、時短勤務をした場合よりも年収が1.3~1.5倍にもなるということです。