「育児と仕事の両立は難しい」 4人に1人が出産を機に退職
厚労省によると、第一子を出産したあとも、働き続ける女性はおよそ43%と、10年前と比べて倍増。しかし一方で、出産を期に退職する女性は、およそ4人に1人とまだ多い状況です。ーー仕事を続けたかったものの退職を決めた人が理由として最も多く挙げたのが、育児と仕事を両立することの難しさでした。
「1日6時間」時短勤務にも課題 トヨタは子供が18歳まで利用可能に
2009年に企業に導入の義務付けが始まった「時短勤務」制度は、原則1日6時間の勤務となっていて、育児や介護をしながら働きやすくなる制度です。
法律上は「3歳未満の子どもを育てる従業員」とされています。ただ、企業には、小学校入学前まで続けられるよう「努力義務」もあり、会社の規定によっては長く続けられる場合もあります。
最近トヨタ自動車が、子どもの年齢が18歳までは短時間勤務ができるよう制度を見直す方針を示すなど、変化も出ています。
ただ、課題もあります。フルタイム勤務よりも給与が減ってしまうのが代表例です。給与の支払い方は会社によって異なりますが、一般的には8時間勤務が6時間勤務になれば、給与は75%になる企業が多く(東京都労働局による)長年、時短勤務を続けることが、従業員のキャリアアップにつながるのか疑問を持っている方もいるようです。男性の利用が少ないのも課題です。
時短勤務ではない働き方 5時から22時まで自由に働ける「フルタイム」
こうした中で、人材サービスを展開する「B‐Style(ビースタイル)」という会社では、今年4月から1日8時間を自由に組み合わせて働ける新たな制度を導入しました。
朝5時から夜10時の間でテレワークと出社を使い分けながら働けるため、用事などで仕事を一時中断しても、合計8時間勤務していれば「フルタイム」と認められます。
実践例「自宅で朝3時間 オフィスで4時間 夜に1時間テレワーク」

去年11月から、いち早く制度を利用している社員の岩﨑亜希さん(35)。
実は、この働き方の発案者でもあり、現在は6歳と3歳のお子さん二人を育てています。
【岩﨑さんのとある一日のスケジュール】
8:00~11:00 自宅でテレワーク
13:00~17:00 オフィス勤務
17:00~20:30 幼稚園のお迎え後、夕食
20:30~21:30 自宅でテレワーク