誤嚥性肺炎予防にも! さらに「旦那とは言え、歯が無い顔を見られたくないの・・・」乙女心にも対応 “夜専用入れ歯”
実は、「マウスピース型の入れ歯」は「夜専用入れ歯」という、もう一つの顔がある。
きっかけは患者さんからの『寝るときも入れ歯をつけていたい』という声だった。『入れ歯がないと夜中に喉が渇いても水が飲みにくい』『唾液が飲み込みにくい』などの困難があるという。
コンフォート入れ歯クリニック 池田昭理事長
「確かに唾液や水は歯と歯が接触しないと飲み込みづらいですし、就寝中、口内に溜まった唾液を無意識に飲み込めずに気管に入ってしまうと誤嚥性肺炎になる危険性が高いのです。患者さんの声を聞いて就寝用入れ歯の必要性を感じました。
そうは言っても寝るときも硬い入れ歯をつけたままというのは“革靴を履いて寝るようなもの”それは辛いですよね。ちょうどマウスピース型入れ歯を試作していた時期だったので就寝用にもマリンスポーツ用にも歯茎の負担を減らせるものとして開発をしました」
「マリンスポーツ用入れ歯」と同じものではあるが、就寝用として使う人には『パジャマに着替えるように入れ歯も着替えてほしい』との思いをこめて“おやすみ入れ歯”と名付けている。
そして、入れ歯の着替えは、シニア層の心理的負担の軽減にもつながっているという。ある女性患者はことのほか“おやすみ入れ歯”を喜んだという。その理由をたずねると「旦那とは言え、歯が無い顔を見られたくないの・・・」とはにかんだそうだ。

愛する人に可愛い寝顔を見てもらいたいと思う気持ちに年齢は関係ないようだ。実際にその女性にご協力をいただき、“おやすみ入れ歯”をつけている状態と外している状態の写真を送ってもらった。見比べてみると、口元が少しふっくらするだけで確かに印象はかなり変わる。

池田医師は、失った歯を再び生やすことはできないけれど人生を楽しめるように様々な入れ歯を提供したいと話す。
コンフォート入れ歯クリニック 池田昭理事長
「入れ歯になって嬉しい人はいないと思いますが、年を重ねて人生益々ハッピーと言える高齢者が増えてほしいです。アクティブで健康的な高齢者が便利に生活できるよう、私たちは今後も取り組んでいきます」